暮らしのバトン

フクヤ建設 広報課スタッフが住まい手を訪ね、
みなさまの暮らしを通してBATON DESIGN WORKSの家づくりをお伝えします。

場所:高岡郡日高村
床面積:89.98㎡(24.7坪)
完成:2014年4月

夫婦ふたりで暮らす、平屋のお家

一面に田んぼが広がる日高村の県道沿いに、ひときわ目を引く松井さんのお家がある。
ゆるやかな傾斜の屋根にネイビーブルーの外壁、田園風景によく映えた平屋のお家だ。
もともとは、ここから数分ほど離れたご実家で娘さん一家と同居されていたそう。
お孫さんの成長とともに、大人4人と子供2人の6人暮らしでは手狭になってきたので、定年退職後に夫婦ふたりで住むお家を建てようと決めたのだとか。
福祉関係のお仕事を定年退職され、今は地元の交通安全ボランティアや、自宅庭の手入れに忙しいご主人の通夫さんと、バウンドテニスサークルやウォーキング教室など、ご友人たちとアクティブな毎日を過ごされている奥さまの浪惠さん。
夫婦ふたりで暮らすコンパクトな平屋のお家にお伺いした。

家の前に着くと、明るい笑顔で「どうぞどうぞ!」と元気よく手招きしながらウッドデッキに出てきてくれたのは奥さまの浪惠さん。
そして、ウッドデッキの下から貫禄たっぷりの歩みで出迎えてくれた、まぶしげな目をした茶トラ猫のボブくん。
では、おじゃまします。

まずは、正面から裏庭へ真っ直ぐ抜けるシンプルな玄関ポーチ。屋根も高く、窓から入る光と梁の組み合わせがとてもおしゃれで落ち着いた佇まいになっている。
このお家が建った時、周囲の方から「カフェかと思った」とか「美容院だと思った」とか言われたんですよ、とご夫婦は楽しげに笑う。
確かに、特徴的な窓と梁のある玄関ポーチだけを見ても、まるでお店のようなお洒落な雰囲気がある。
ただ、この窓は後から入れてもらったものだという。

通夫さん:
「デザイン的に窓は入れませんという設計だったんですが、雨が降ると通路がびちょ濡れになってしまって…(笑)。
ガラスは入りますかと訊いたら入りますと言われたので、つけてもらいました。」

暮らしている中で気になってくる点も、少しずつ改修して自分たちの理想の住まいを創り上げている様子。

玄関ポーチから一転、玄関に入ると、白を基調とした壁一面にお孫さんの絵が飾られていて、明るく楽しい空間が広がっていた。
絵や写真を飾るためのワイヤーも、最初から希望して取り付けてもらったのだそう。

にぎやかな三世代の生活から、夫婦ふたりでのんびりゆったりと住まう家へ。
暮らしを分けても、楽しい家族の彩りを添えるあたたかい工夫がそこに感じられる。

フクヤの平屋にたどり着いたワケ

そもそも、コンパクトな平屋にした理由はなんだろうか?
定年退職後、夫婦ふたりで暮らすセカンドライフためにどんな家を思い描いていたのか伺った。

浪惠さん:
「一番最初に家を建てようと思ったのが、13~4年くらい前で、最初に観に行ったのが野市で建ててるフクヤさんの家だったんです。
それがこのガルバリウムの屋根のお家で、玄関入ったら4畳半くらいのおじいちゃんおばあちゃん用の小さいお部屋があって、専用のトイレもついていて…、
ああこういう感じがいいなあと思ったんです。
でも、諸事情でいったんお家を建てるのを先送りにしたんですね。そしたらフクヤさん以外のところはピタッと何も来なくなってしまって(笑)。
フクヤさんの担当の方は日高村のご出身でしたし、展示会の案内や連絡を継続的にくださって、ずっと“ふんわり”繋がっていたんですよ。
なので、また家を建てようかとなった時にフクヤさんの見学会に行ったりしていたので、もう“フクヤさんだね”となりました。」

フクヤの展示会で見たガルバ屋根のコンパクトなお家と、同郷である担当者との出会いからうまれたのが、このお家だったようだ。

石川:
「松井さんがこのお家を建てられた当時は、フクヤの平家は年間1〜2棟くらいでしたが、今は年間10棟くらいに増えてきました。
今は本当にどんどんコンパクトになってきていて、30坪を切るお家も増えてきています。」
浪惠さん:
「ここは確か25坪くらいだったと思います。」
石川:
「床置き感もないですし、空間がスッキリしているので広く感じますね。」

今やセカンドライフに関わらず、ミニマルな暮らしを好む若者世代や子育て世代の方々にも人気の平屋。
今回の取材に同行してもらったカメラマンの前田さんも、平屋暮らしに憧れている若者のひとり。
カメラのレンズ越しに「いいなぁ〜」「羨ましいなぁ〜」「憧れるなぁ〜」と、心の声が小さくこぼれながらの撮影となった。
歳をとっても安全で快適に長く暮らせるおしゃれな平屋は、今後ますます人気が高まりそうだ。

コンパクトな間取りがもたらす“つながる”空間

通夫さん:
「子供や孫と住むなら2階がないと生活しにくいでしょうけど、2人の生活はこれくらいがちょうどいい。
これ以上広いと管理もしんどくなる。平家はいいですよ。」

しかし、松井さんのお宅は、“コンパクトな平屋”とはいっても、家の中は外観から想像するよりずっと広く感じる。

勾配天井がもたらす、まるで吹き抜けのような開放感が通夫さんもお気に入りなんだとか。
視線が自然と高い天井部分に抜けていくような感じは、“平屋”という言葉から受ける従来のイメージとは少し違う。
視線を上に向けたまま、水平にわたる梁を指して「この空間がいいですね」と通夫さんは言う。

また、収納家具を置かず、作りつけの収納棚を活用するというのもスッキリした空間を保てる理由だ。

壁に作りつけたシンプルなテレビ台や棚は、統一感がある木材を使っていて、部屋に自然と溶け込んだインテリアになっている。
ソファやダイニングテーブルは既製品なのだそうだが、木の素材で統一していて違和感なく、上手に部屋の雰囲気とつながり、まとまっている。
とても素敵だ。

地震の揺れで倒れることなく、家具の転倒でケガをする危険性がないところ、掃除がしやすいところ、それが作りつけ家具の良いところだと語る浪惠さん。

そんな浪惠さんのお気に入りが「全部ぐるっとまわれる」間取り。

玄関から入るとLDKを通り、各部屋へつながっている。
空間がひとつながりとなり、移動負担が少なく、家事導線もバッチリだ。

浪惠さん:
「1軒目に建てた前の家は大きかったので、台所とリビングも分かれていて、いつもラジオを聴いてたんです。
ここだとご飯を作りながらテレビが観られるのがいいですね。」

リビングにいるご主人と一緒に、テレビを見ながら会話を楽しみつつ家事をする。

浪惠さん:
「ちょっと優雅な感じ(笑)。」

“つながり”ながら過ごす空間、そこに流れる時間は特別に豊かで穏やかなひとときだ。

リビングから真っ直ぐに通った収納棚の先には、裏庭に出る扉が見える洗面室。ここで洗濯をしながらテレビを観たりすることもあるという。

実はこの洗面室の扉は、浪惠さんのリクエスト。
洗濯物を干したり、裏庭に出るのにどうしても欲しい!ということで、扉を付けてもらったのだ。


作りつけの収納棚は、左側が本の規格にあったサイズで、右側が物入れにするように、棚の奥行きをそれぞれ変えている。

このお家で暮らしはじめて今年で7年目。
回遊性のある間取りや、コンパクトにLDKが収まってるメリットを日々の暮らしの中で感じているようだ。

また、キッチンの壁がマグネットになっているのがとても便利で超オススメ!とのこと。

浪惠さん:
「釘を打ったりフックをつけたりしなくてもいいので、ものすごく便利です!
フクヤさんのカレンダーも貼って活用してますよ(笑)。」

うつろう借景と子供たちの遊び場

キッチンの横には、明るい陽が差し込む和室がある。
和室の押入れの下には小さな窓があり、キッチン側の窓から気持ちのいい風が吹き抜けていく。
夏も風が通ってとても涼しいのだそう。

さらに、この床と押入れの間の空間は、小さいお孫さんたちの秘密基地として格好の遊び場にもなっている。
子どもはところ狭い場所が大好き。
枕や絵本やおもちゃをここに持ち込んでは、よく遊んでいるんだとか。
お部屋を広く見せてくれるだけではなく、思わぬ遊び場となった吊り押入れの隙間。

このお家で過ごすお孫さんの様子を、本当に嬉しそうに笑顔で話す松井さんご夫婦。
カメラマンの前田さんが思わず「その様子を撮りたい…!」と熱望するほど、楽しそうに話してくださった。

その和室へ抜ける風が吹き込むダイニングの大きな窓。
LDKに沿った大きな窓から見える田んぼや山なみの景色は、季節ごとにその表情を変える。
日本らしい田舎の風情を、家の中からのんびりと味わうことができるのも、このお家の特徴だ。
田んぼが黄金色の稲穂で色づく時期もまた絶景なんだとか。

浪惠さん:
「こういうのを“借景”というらしいですね。
友人が来た時に『この景色がまるで自分のものみたいだね』と言ってました。」

お家の正面に設けた少し幅広のウッドデッキは、LDK全体に面していて、まるで室内と繋がって一体化したかのような広がりを感じさせてくれる。

浪惠さん:
「これがあるから広がりを感じることができますね。お金の関係であまり広くはできなかったけれど、お布団も干せるし、端から端まであるのがいい。
半分は近所の人が来て喋ったりするときに座れるように段差をつけました。孫が来たときは走り回って遊んでいます。」
通夫さん:
「このウッドデッキはスギなんですが、腐ってきたので春先くらいに2本、ヒノキに変えてもらいました。
1年に1度くらいは補修しないとダメですね、こういうのは。」
石川:
「今では外に使う木材はヒノキが標準仕様になっていますね。」

通夫さんも、「ヒノキが強くていいね」という。
このウッドデッキも、こうやって少しずつメンテナンスを加え、風合いを変化させていくのだろう。

最後に、ガルバのお屋根を一望。
太陽光パネルを設置していて、最高で7万円くらい発電する時期もあるという。
広い傾斜のお屋根は太陽光発電とも相性が良いようだ。
太陽光パネルを設置したおかげで雨音も緩和されたそう。

今年はコスモスが早く終わってしまい、取材時にはもう花は咲いていなかったけれど、お家の前には原生のコスモスが毎年花を咲かせるという。

松井さんのお家はコスモスがきれいに咲くよ、そう聞いていたから余計に(今回は見れなくて残念…)そんな気持ちが取材陣一同の表情に出てしまったのか、浪惠さんが「こんなに生えてるんですよ」と言ってにこにこしながらご自分で撮影した写真を見せてくれた。
その写真がこちら。

コスモスが満開の心地良い秋晴れの日に、またお伺いしたくなるような松井さんのお家でした。

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